「プログラミングを始めよう」「このプログラミング言語を勉強しよう」と思ったとき、まずハードルになるのは環境構築です。
たとえば「C言語の勉強をしよう!」と考えたとき、勉強の前に以下のような環境構築作業が必要です。
- エディター(プログラムを書くためのアプリケーション)を選んでインストールする
- コンパイラ(プログラムを実行ファイルに変換するアプリケーション)をインストールする
…と、プログラムを書く前段階で難しい作業が多く存在しています。
最近ではエディター・コンパイラなどが一体になった統合開発環境(IDE)もありますが、何も考えずにたくさんインストールしてしまうと「SSD(HDD)容量が圧迫された」「色々入れすぎて訳が分からなくなった…」といった問題が出てきます。
こうなると、
プログラミングを勉強したいだけなのに、準備に時間がかかって面倒くさい…
…と、せっかくのモチベーションが台無しになってしまうこともあります。
しかし、Wandbox というWebサービスを使えば、ブラウザだけでプログラムを書いて実行することができます。
その上、対応しているプログラミング言語もとても多いです。
この記事では、そんな便利機能を無料で提供してくれる Wandbox についてご紹介します。
この記事の対象者
- とにかく簡単にプログラムを書いて実行してみたい人
- PCの環境を汚染せず、気楽にプログラムを書きたい人
Wandboxとは?
Wandbox は元々個人で開発されたサービスです(現在はスポンサーが付いています)。
見た目はやや玄人向けですが、操作自体はシンプルにまとまっているので初心者でも簡単に利用できます。
また、特にユーザー登録も必要なく、無料で利用することができます。
Wandbox では標準入出力(コマンドプロンプトやターミナルに相当するもの)しか扱えないので、凝ったものを作りたいという人には向かないです。
しかし、プログラミング言語を勉強するという目的ではとても手軽で便利だと思います。
Wandboxでプログラムを書いて実行する
では、早速 Wandbox でプログラムを書いてみましょう。
利用するプログラミング言語を選択する
まずは、画面左上から利用したい言語を選択します。
2021年1月2日現在、これだけの言語がサポートされています。
主要なところだけでなく、Haskell や Scala、Rust といったエンジニアからの注目度の高い言語が揃っており、各言語についてバージョンやコンパイラの選択も豊富に用意されています。
ここでは例として Python を選択してみます。
Python は 2.x 系と 3.x 系で言語仕様が大きく変更されました。
ひとまず、最新の環境に合わせて CPython 3.8.0 を選んでみましょう。
プログラムを書いて実行する
エディター画面に Python3 の「Hello World」プログラムが出てきました!
ここまでは自動で書いてくれるんですね。
適当なプログラムを書いてみます。
書き終わったら、「Run」ボタンでプログラムを実行できます。
画面下の方に結果が出てきます。
おっと、range(10) は 0 〜 9 の配列が出てくる想定でした。プログラムを修正して再実行してみましょう。
結果が更新されました。上手く行ってそうですね。
過去の結果を見たい場合は、左の #3 などをクリックすると良いです。
また、Share ボタンからプログラムや結果のシェアを行うことができます!
誰かに質問するときや、Twitter に成果を記録したいときなどに便利ですね。
標準入力を利用する
標準入力を受け取りたい場合は、Stdin となっている場所に入力しましょう。
まとめ
この記事では、ブラウザだけで様々なプログラミング言語を試すことのできるWebサービス「Wandbox」を紹介しました。
特に、勉強し初めの頃はこのサービスで十分だと思います。
標準入出力以外を使ってもっと凝ったアプリケーションを作りたくなったら、改めて環境構築のやり方を調べてみると良いでしょう。
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